BUSINESS 事業概要

動くものを「円滑に動かす」ベアリング
なかでも自動車の「走る」「止まる」「曲がる」を
支える部品の製造に強みを発揮しています。

ベアリングとは

ベアリングとは

ベアリング(bearing)はリングに高性能なボールを複数内蔵し、機械の回転摩擦を減らして動きをサポートする金属製の部品です。

日本語では「軸受(じくうけ)」。“動き”が求められる、あらゆる乗り物や機械製品の回転軸部分に組み込まれ、動きのなめらかさ、操作、回転、静音、旋回、制動、制振など、さまざまな性能を支えます。

その姿は、市場の製品の外観からはほとんど確認できませんが、製品の複雑な動きを円滑にする重要な役割を担い、人の生活や産業に進化、変革をもたらし続けています。

栗林製作所のベアリング製造

栗林製作所のベアリング製造

栗林製作所は、ベアリングを構成する内輪・外輪の製造に60年以上にわたって取り組んできたベアリングメーカー。特に自動車用の「円すいころ軸受」の内輪・外輪製造をメインの事業とし、ベアリングの日本最大手・日本精工の自動車事業の一端で存在感を放っています。

「円すいころ軸受」とは、円すい台形のころ(回転ボール部分)が円すい台形状の内輪・外輪に内蔵され、複雑な荷重を受け止めて適切に摩擦を軽減し、動きを円滑にする部品。円すい形状により負荷容量が大きく、衝撃荷重に強いのが特長です。

栗林製作所の製品は日本精工のベアリングとして世界の自動車メーカーに供給され、トランスミッション、デフレンシャルギア、サスペションなどに組み込まれ、乗り心地のよさ、足回りの快適さ、ギアチェンジの滑らかさを支えています。また、自動車の小型化、軽量化にも貢献しています。

製造工程フロー

製造工程フロー

栗林製作所は自動車用ベアリングの内・外輪の量産に特化した技術を世界に先駆けて独自開発。温間鍛造・冷間鍛造等の適切な使い分けと、プレス機および金型による型鍛造技術で、世界の自動車業界、機械業界の高度なニーズに応える製品を製造しています。

ベアリングの製造プロセス

栗林製作所が取り組んでいるのは、鍛造と旋削をメインとする製造工程です。

鍛造

鍛造

金属に力を加えて成形するプロセスを「塑性(そせい)加工」といいます。そのうち、鋼材に熱を加えて叩いて(鍛えて)成形するプロセスが「鍛造(たんぞう)」。

加える温度により「熱間鍛造」(1000℃以上)、「冷間鍛造」(常温)、「温間鍛造」(600℃~900℃)があります。

旋削

旋削

鍛造で成形したリングをNC旋盤等を用いて回転させながら削る後工程です。

「原点」に新たな視点で挑む

「原点」に新たな視点で挑む

鍛造は紀元前4000年頃に貨幣や装飾品の成形技術として発祥したとされる、人類最古の金属加工技術。いわば「ものづくりの原点」です。日本では刀剣や鉄器を作る「鍛冶」技術として、古代から継承されてきました。

また、ベアリングは古代エジプトの絵に表現されており、「機械部品の原点」といえるアイテムです。

人類の発展に寄り添ってきた鍛造、ベアリング。その進化は素材で、製造技術で、製造工程で、まだまだ続いています。栗林製作所は「原点」に新たな視点で挑み続け、よりよい製品と製造環境を創造していきます。